http://training.flapal.com/
「降格」冥王星(pluto),流行語大賞!
昨年8月,国際天文学連合での8日間のすったもんだの議論の末,冥王星が太陽系の惑星からはずされたこと,まだ記憶に新しいですね.長年親しんだ「水・金・地・火・木・土・天・冥・海」から冥王星がきえるの?..という感慨がありました.その「降格」冥王星は,普通の惑星(planet)じゃなく”dwarf planet”と分類されました.その”dwarf planet”の日本語訳は,暫定的に「矮小惑星」だったんですが,「矮小」ということばの語感が悪いという理由で「準惑星」となることがこのほど発表されたのです.「矮小惑星」の方がもとの英語には近いと思いますが,準惑星となって,冥王星の「降格度」はやわらいだ感じです.
ところで,アメリカのある学会(American Dialect Society)が,Word of the Yearというのを毎年選定しています.日本で言うと流行語大賞のようなものでしょうか.
2006年のWord of the Yearには,何とpluto(冥王星)が選ばれているのです.理由は,ただ冥王星が話題になったというだけではありません.国際天文学連合の決定をきっかけに,plutoは動詞として使われるようになり流行語となったのです!日本語だと, 「冥王星する」って感じでしょうか.ただ,googleの例でも見たように,全く形を変えずに動詞にできるのが英語らしいところです.では,動詞 plutoってどんな意味だと思いますか?
はい, 「降格させる」っていう意味です.次のように使います.
Show up to work on time, or I’ll have to pluto you.(定時に出勤しなさい,さもないと君を降格させなきゃならなくなるよ)I was the section head for one month, but then I was plutoed.(1ヶ月間課長だったのに,それから,降格になった)
実は,冥王星はアメリカ人が発見した唯一の惑星で,発見当初からアメリカ人の誇りと思われてきました.plutoという流行語からは,そんな虎の子の冥王星を降格されたアメリカの人達の恨み節が聞こえてくるようです.そして,このことばに「流行語大賞」を与えることがせめてものrevengeだったのかもしれません.”dwarf planet”という名称はもうひっくり返らないでしょうが「準惑星」とうことばを聞けばアメリカの人達は喜ぶかもなどと思いながらこのニュースを読みました.

コメント

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

まだテーマがありません

この日記について

日記内を検索